2011年12月11日日曜日

ダヤニータ・シン展

資生堂ギャラリーにて開催中の「ダヤニータ・シン展」に行ってきました。

http://www.shiseido.co.jp/gallery/exhibition/

ダヤニータ・シンは、インド出身の女性写真家、日本では初の個展とのこと。
彼女のことはこれまで知らなかったけれど、行ってみてすごく好きになりました。

写真と写真につながりを持たせ、1つの大きな作品として見せる、「彼女自身の写真(ドキュメンタリー)の境界を越えた物語(フィクション)を作り出すという、ユニークな方法(資生堂ギャラリーHPより)」が彼女の特徴。

ありそうでなかった作品の見せ方、ストーリーは見ている人に自由に考えさせる所が
どういう順番で見るのかによっても変わってくるし、想像力を掻き立てられてとても楽しい。

被写体の存在感、眼差しの強さにも惹かれた。
インド人の自信に満ちた雰囲気、自己が確立していて物怖じしない感じ。
家族を撮った「Privacy」という作品では特に感じられた。

色の使い方も良い。インドらしいというべきか、赤の強さが心に残った。
夜景、強く光る赤。鮮やかだけど明るすぎない赤。
色々な撮り方に挑戦しているけど、何となく一貫性があって、
彼女のベースにある揺るがない自己、
写真家としてのセンス、というと軽いけれど、強い精神がそうさせているのかなと感じました。

昨日の皆既月食も、月が赤黒く照らされて、なんとも言えないパワーがあったな。

注目の写真家がまた一人増えました。

2011年12月6日火曜日

絶対語感





外山滋比古の「日本語の素顔」を読みました。

日本語について、外国語と比べての特徴や、何気なく使っていて
見過ごしているような事柄にも注視していて、
今読んでも、ある意味新鮮というか、30年くらい前に書かれたものでも
未だに変わっていないんだなぁ・・と感慨に浸れました。

目次の言葉がとってもキャッチーで、
豆腐のパラグラフ(英語の文章は、段落がきっちり分かれているけど、
日本語はもともと別れていなかったり、あやふやという意味で)とか、
1ページ目から引き込まれました。

そのなかでも、好きなのが「絶対語感」という章。
絶対音感、という言葉は存在して、これを鍛えなければと言われていたけれど、
なぜ、絶対語感を養うことをしてこなかったのか・・

確かに、自分が使っている日本語が正しいかどうか
おかしくないかどうか、判断できる人が少なくなってきているのかも?
日本語って、若い人が新しい言葉をどんどん生み出して、その創造力はある種すばらしいし、
その変化の多様性を受け入れてきた寛容さ、言葉のトレンドや時代のムードが反映されているものだとは思うけど、一方で変わらないもの、変えてはいけないルールとかマナーとか、
コアな部分があるのではないかなと思う。

これは自分が年を取ったせいなのか、編集という仕事をしていたせいなのか、
色々要因はあるかもしれないけど、昔よりも、言葉遣いに引っかかる場面が
増えてきた気がする。最近テレビのテロップとか見ていて、送り仮名が変とか、
「ら」抜き言葉とか、イチイチ気になってしまう・・・

古めかしいけど、情緒ある言葉、正しい言葉、きれいな言葉を使える人でありたい。
言葉に対するアンテナを、きちんと立てておきたい。日本人として。

そんなことを考えていたら、なぜか漢字検定を受けたくなって問題集を買ってしまった。笑

そしておじいちゃんの読書センス、好きだな~。

2011年12月4日日曜日

Chic and Luxury-モードの時代 写真展

銀座一丁目、ポーラミュージアムアネックスへ行ってきました。

Chic and Luxury-モードの時代 写真展

1950年から60年代、パリがオート・クチュール全盛期だった頃の写真がズラリ。
作家別に並んでいるけど、全体的なテイストの統一感もあり、
クラシックで、華やかで、美しいものを見られました。
なかでも気になったのが、ルイーズ・ダール・ウォルフ という女性写真家。
元々インテリアデザイナーとしてのキャリアがあり、ヴァニティフェア→ハーパースバザー
で活躍していたそう。パッと目を引く構図とか、女性らしい視点が好きです。

他の作家も本当に良くて、アーヴィングペンはもちろん、
リチャード・アヴェドンThe Richard Avedon Foundation など色々と素敵な
フォトグラファーに出会えました。

ここの美術館、というかギャラリーという感じだけど、
なかなか良い写真展をやっているので今後も要チェックです。
しかも、無料!
写真展、ってあまり行かなかったけど、
これからは見る回数を増やしたいです。

自分の部屋に、こんな写真とか飾りたいなあ。
その前に引っ越したい。。